熊本地震で明らかになった瓦屋根の弱点
2016年の熊本地震では、多くの住宅で瓦屋根の崩落が発生しました。特に屋根の頂上部分(棟)に瓦を高く積み重ねた「棟積み」の工法が被害を大きくした事例が報告されています。棟部分は屋根の中でも特に重量が集中する箇所で、地震の横揺れによって崩れやすいとされています。
棟積みが危険になる理由
昔ながらの和瓦の棟は、漆喰と土を使って瓦を何段にも積み上げる工法で作られています。この工法は見た目の重厚感がある一方、棟の重量が増えるほど地震時の重心が高くなり、横揺れの力を受けたときに崩れやすくなります。
熊本地震の調査でも、棟積みの段数が多いほど被害が出やすかったという報告があります。棟が崩れると屋根材が大きく損傷し、雨漏りにもつながります。
漆喰の劣化が被害を拡大させる
棟瓦を固定している漆喰が劣化していると、地震の前からすでに棟の固定力が低下している状態になります。そこに地震の揺れが加わると、健全な状態の棟より崩落リスクが高まります。
漆喰の劣化は外から確認しにくいですが、10〜15年以上メンテナンスをしていない瓦屋根は注意が必要です。
現在の対策:棟の軽量化・固定強化
現在は棟瓦の重量を減らす「軽量棟」や、ガルバリウム鋼板などの軽い屋根材に葺き替える工法が普及しています。また、棟瓦をステンレス製の金具で固定する補強工法もあります。
古い瓦屋根の棟が高く積まれている場合は、専門業者に現状を診断してもらうことをおすすめします。
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