コラム塗料・製品

外壁塗料の退色テスト:長期間色が保つ塗料の選び方

2026-11-10

外壁塗料の退色とは何か

外壁の色が年月とともに薄くなったり、変色したりする現象を「退色(たいしょく)」といいます。退色は美観の問題にとどまらず、塗膜の防水性能の低下と密接に関係しているため、塗料選びの際に退色性能を確認することは非常に重要です。

退色が起きる主な原因

外壁塗料が退色する主な原因は以下のとおりです。

  • 紫外線(UV)による分解太陽光に含まれる紫外線が塗料の有機顔料を化学的に分解する
  • 熱による劣化夏場の高温で塗膜が膨張・収縮を繰り返す
  • 水分と酸素の影響雨水や大気中の酸素が塗膜の酸化を促進する
  • 排気ガス・酸性雨都市部・幹線道路沿いでは酸性物質が塗膜を侵食する
  • 退色テストの方法

    塗料メーカーでは「耐候性試験」として、促進耐候性試験機(ウェザーメーター)を使って塗膜の退色・劣化度を評価しています。

    主な試験規格:

  • **JIS K 5600-7-7**(蛍光UVランプ法)
  • **JASO M 609**(サンシャインカーボンアーク法)
  • これらの試験結果は塗料メーカーのカタログや技術資料に記載されており、色差(ΔE値)で評価されます。ΔEが小さいほど退色しにくい塗料です。

    塗料グレード別の退色性能

    塗料の種類耐候性実用耐用年数目安
    ウレタン系低め8〜10年
    シリコン系標準10〜15年
    フッ素系高い15〜20年
    無機系最高水準20〜25年

    ただし、同じ「シリコン系」でもメーカーや品番によって退色性能に大きな差があります。カタログのΔE値や試験結果を確認することが重要です。

    退色しにくい色の選び方

    色の種類によっても退色しやすさが異なります。一般的な傾向として:

  • 退色しやすい色明るい赤・黄・オレンジ系(有機顔料が多い)
  • 退色しにくい色白・グレー・ベージュ系(無機顔料が中心)
  • 黒は注意が必要熱吸収が高く塗膜劣化が早まる場合がある
  • 退色を最小限にするための工夫

  • **遮熱塗料を選ぶ**:赤外線を反射して塗膜温度を下げ、熱劣化を抑制
  • **UVカット効果の高い仕上げ材を選ぶ**:光触媒塗料や特殊顔料使用の製品
  • **3回塗りを徹底する**:下塗り・中塗り・上塗りの工程を省かない
  • **適切な時期に塗装する**:5〜10℃以下や雨天・強風時の塗装を避ける
  • 塗料選びで後悔しないために

    外壁塗装は費用が大きい工事です。10〜20年後の美観を維持するためにも、退色テストのデータを確認した上で塗料を選ぶことが大切です。業者に「この塗料の耐候性試験データを見せてください」と質問することを躊躇しないでください。

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